私も車を運転するドライバーの一人として交通事故にあわないと言い切ることはできません。それが被害者になるのか加害者になるのかさえわかりません。ただ加害者にはなりたくないと願います。ただ、どちらの立場になったとしても、とてもショックな事です。20年近く前のことですが、今でも鮮明に覚えている交通事故があります。それは、目の前で起こりました。
大学の時、同級生が運転する車三台でスキーに行った時のことです。スキー場につく少し手前で雪で道路が滑りやすくなってきたのでタイヤのチェーンを巻こうと三台、路肩に車を止めて友達の一人が先頭の車の運転者と話をしていました。するとそこに後続から雪で滑ってくる車を私の目の前を通り過ぎました。その瞬間、先頭の車の運転席の横で話をしていた友達がその滑ってきた車に「ドン」と弾かれました。慌ててその友達のところに駆け寄ってみると運の良かったことに、運転席のドアを開けて話していた為、ドアの開けている空間に入り、車に挟まることはなかったのです。ただし、車のドアは車体にめり込み、この日のために買ったばかりの新しいジャージはビリビリになりました。事故直後は、体のほうは大丈夫そうでした。
その後、警察を呼び病院で検査をしてもらうなど時間がどんどん取られ楽しいはずのスキーが、一瞬の出来事で台無しになってしまいました。数日たって事故にあった友達が、首や腰が痛いと言っていました。それを聞いて事故って後から痛みが出るものなのかと漠然と記憶しました。今考えてみると、しっかり治療をしていたのかが気がかりです。めんどうくさがりの友達だったので、もういいやと痛みがあるのにいいかげんにしていとのではないかと・・・。
事故直後というのは、あまり痛みを感じないこともあります。後になって痛みや何かしらの症状が出てくることがあります。一つ言えることは、交通事故のインパクトにより表面的なダメージだけではなく、より深い骨格的なところまでダメージを与えることが多いということです。なので、交通事故の治療では筋肉的なアプローチと骨格的な治療の両方が必要と考えます。交通事故の治療で、なかなか良くならない理由の一つに筋肉的な治療を中心にしていることがあると思います。私は、その骨格的な治療はもちろん、自分でも体をよくする方法を教えることによって、事故をする前の体より、よりよい体になっていってもらいたい。なぜなら事故の当事者は非常にショックを受けます。心に見えないキズを負います。その見えないキズをも治すためには、マイナスをプラスに、より元気な体になってもらうことが必要だからです。体のキズもそうですが、心のキズの方をもケアーしていきたいと考えています。